家族の命と健康を守るために。高断熱住宅の新基準「HEAT20」とは?

住み香の家づくり

前回は、住み香の新商品Siel〜シエル〜」について少しご紹介させていただきましたが、今回はその性能に関するお話をさせてください。(前回の記事はこちら

シエルのコンセプトは、“未来を先読む住宅性能”です。
実は、世界基準でみると、日本の住宅性能の基準は甘い部分が多くあるのが現状で、「国の基準だから大丈夫」と一概にはいえないのです。

日本は、住宅性能後進国??
欧米は、“家全体をあたためる”という考え方なのに対し、日本には“コタツなどで暖をとる”という考え方が長く浸透。
日本人は、夏は暑く、冬は寒い家が当たり前と考えてきました。
昔ながらのお家は、どこからともなくすきま風が吹き込み、冬になるとものすごく寒いですよね!
厳しい気候の季節には、つらいのを我慢して過ごすのが当たり前だったため、家の中で熱中症になってしまうし、ヒートショックも起きてしまうのです。
最近は特に高齢化も進み、家の中の温度差によって引き起こされるヒートショックは、より一層重大な問題となってきました。
また、全国で頻発している大きな災害や異常気象、そしてこのコロナ禍において、以前にも増して住宅性能への関心が高まっています。


住宅性能の世界水準「HEAT20」
そこで住み香が新たにご提案するのは、「HEAT20グレードの家です。
HEAT20とは、住宅・建材生産者、研究者の有志によって発足された団体が、室内温熱環境がどうあるべきか?を考え、従来の省エネ基準よりも高度なレベルで断熱水準を提唱したもの。
HEAT20にはG1、G2、G3というグレードがあり、北海道は1・2地域、沖縄は8地域などと全国を1〜8の地域に分け、それぞれに断熱性能の基準を定めています。
G1、G2と数字が大きいほど断熱性能が高くなっていくのですが、冬期間の最低体感温度がおおむね13℃を下回らない性能をG1、15℃を下回らない性能をG2グレードと定めています。
「最低体感温度が13℃を下回らない」とは、真冬の寒い夜に、寝る前にエアコンを消しても朝の室温が13℃を下回らないということ。
しかも、北海道などの寒い地域でこの室温です。
どれほど快適か、想像に難くありませんよね!
従来の国の最高基準であるZEHが、冬期間におおむね10℃を下回らない性能と定めていることから、国の基準に比べるとHEAT20がいかに厳しい基準を設けているかがわかります。

住み香のある郡上は、地域区分4。
温暖な地域よりも格段にすぐれた性能が必要となります。
そのため、郡上でHEAT20の家を建てようと思えば当然のことながらコストはかかりますが、家は家族の大切な命と健康を守るものです。
住み香では現状、お客様のご予算にかかわらず限りなくG1グレードに近い性能を実現できております。
健康のため、快適性のため、さらに住まいの性能を追求したいというみなさまにはG1またはG2グレードに達した住まいのご提供も可能です。

23年ぶりに断熱・省エネの上位等級が新設

先述の通り、世界的に見ると住宅性能基準において遅れをとっている日本ですが、このたびZEH水準となる「断熱等級5」と「一次エネルギー消費量等級6」が新設されることとなりました。(2022年4月)

「断熱等級」とは、家の中の熱が床や壁、窓などを通じてどれだけ外へ逃げやすいか?逃げにくいか?を表すもの。「UA値」と呼ばれる性能数値で判断され、数値が小さければ小さいほど、熱が逃げにくく優れた住宅であるということがわかります。
従来の最高基準である断熱等級4は「UA値0.87以下」。今回、それを上回る「UA値0.6以下」の等級5が新設されました。

一方の「一次エネルギー消費量等級(BEI=Building Energy-efficiency Index)」は、基準となるエネルギー消費量(基準一次エネルギー消費量)に対して、新築する住宅のエネルギー消費量(設計一次エネルギー消費量)がどれだけ削減できているか?によってランク付けされるもの。
これまでは10%削減の等級5が最高ランクでしたが、今回20%削減の等級6が新設されることとなりました。

いわゆる「ZEH」は、今回新設された最高基準をクリアした住宅のことを指すものです。国の水準がいよいよZEHに追いついた、と言い換えられるかと思います。長期優良住宅もZEHの基準で認定がなされるため、今後は長期優良住宅を建てられる工務店も、さらに限られてくるかもしれません。

そして、このZEHの基準と、先日ご紹介した「BELS(ベルス)」の最高ランク星5つが同等レベル。(https://takahashi-ks.com/blog/15948
住み香では従来より、新断熱等級5一次エネルギー消費量等級6をクリアした家を建てており、多くのお家でBELSの星5つを獲得しています。
そのため、今回の改正によって特に変わったことをする必要がありません。

補助金100万円を受け取れる家とは?

どの基準の家を建てるかによって、受け取れる補助金の額も違ってきます。
たとえば、住み香の建てるBELS星5つの家であれば、現在実施中の「こどもみらい住宅支援事業」の補助金を100万円受け取れます。一方、従来の省エネ基準の家だと60万円。
国の基準を満たすということは住まいの快適さだけでなく、経済的なメリットにもつながってくるのです。

先述した「HEAT20」は、これよりもさらに高い基準です。
HEAT20を基準として考えておくことで、30年たっても時代遅れにならない家づくりが叶います。

ぜひ、未来を見据えた家づくりを一緒に考えていきましょう!