太陽光発電パネルの最適な容量はどれくらい?何年で導入コストは回収できる?

家づくりコラム

みなさま、こんにちは。
住み香の羽土です(^o^)/

マイホーム新築にあたって、太陽光発電システムの導入を検討されるかたが年々増えています。そんな中よく聞かれるのが、「どれくらいの容量のパネルを載せればいいのか?」「導入コストはペイできるのか?」などといったご質問です。

今日は、一般的な家庭をモデルに、これらの質問に答えていきたいと思います。

住み香のある岐阜県の場合、太陽光発電システム1kW当たりの年間発電量は1,279kWhとされています。

また、一般的に4〜5kW程度の容量を載せるご家庭が多いため、仮に4kWの太陽光パネルを載せたとすると1,279kWh×4。太陽光発電で、年間5,116kWhの発電量を確保できるということになります。

そして、太陽光発電を乗せている家庭のデータによると、設置している太陽光パネルの最大発電量の約30%が平均の自家消費量といわれています。(※ただし、住宅の性能レベルとパネルの設置量によって一概にはいえません。)

つまり、自家消費している電力は5,116kWh×0.3=1,539kWh/年。

70%も余るなら、「4kWでは多すぎるのか?」「1,539kWをまかなえる2kWだけ載せればいいのか?」というと、そういうわけではありません。

以前お伝えしたとおり(https://takahashi-ks.com/blog/16015)、発電量は日射量などによって違ってきます。日射量の少ない冬の季節や雨の日などにもまかなえるようにしようとすると多めに載せておく必要があり、余った電気は売電に回すというのが現在の主流になっています。

ここで考えておきたいのが、余った電気を売るとどれほどの収入になるのかということです。

2023年度(令和5年度)の太陽光発電の売電価格は、容量10kW未満で16円/kWh。
自家消費して余った70%の電力3,591kW(5,116kWh×0.7)を売ったとすると、年間で57,456円の収入になります。

「年間で6万円ほどの収入にしかならないなら損だ。」そうお考えの方も多いかもしれません。

でも、本当にそうでしょうか?

自家消費分1,539kW/年を電気代に換算すると約43,700円/年。(※約28円/kWhで計算)

ということは、売電収入として振り込まれる額が約6万円で、払うはずだった電気代が約4万円、トータルして年間で約10万円お得になるのです!太陽光発電システムを100万円程度で購入したとすると、約10年で回収できることになりますね?

また、再エネ賦課金という費用も電気代と一緒に請求されていることをご存知でしょうか?
再エネ賦課金は電気の使用量に応じて計算されているため、購入する電気の量が少なければ、徴収される金額も自動的に少なくなります。

目に見える収入=売電収入だけを見て「得をするか、損をするか?」と考えてしまいがちですが、「使わなかった」電気代や、知らず知らずのうちに徴収されている再エネ賦課金もふまえて計算することで、「導入コストは約10年間で回収できる」「太陽光発電はお得」といわれる根拠が見えてくるかと思います。

しかも、約10年かけて初期投資のコストをペイできた後は、お得になる一方!
使う電気の多くを自家発電することで電力会社に支払う電気代が安くなり、単価は下がるものの、余った電気を売ることで毎月“お小遣い”が入ってくるイメージです。

また、多くのかたが気になることといえば太陽光発電のメンテナンスについて。
メンテナンスにたくさんのお金がかかってしまうと、計算が狂ってしまいますよね!

その点もご安心ください。基本的に、太陽光発電はメンテナンスフリーです。
太陽光パネルはとてもシンプルなつくりになっているため、壊れにくく不具合も少ないといわれています。補償期間が15年〜20年と長いのも特徴です。ただし、雪深い郡上で太陽光発電の導入される場合には、雪に対する注意が必要です。

太陽光パネルのうえに雪が積もってしまうと、発電しなくなってしまいます。冬の間だけは、パネルが雪で隠れてしまっていないかこまめに確認したいところです。太陽光パネルを屋根に設置する際の“施工方法”についても、事前にしっかりご確認いただくことをオススメします。

施工方法はいくつかあるのですが、屋根に穴を開けて設置する方法では雨漏りのリスクが高まります。住み香では、専用の金具を用いた穴を開けない施工方法をご提案していますが、他社でご検討の際にはその点もご注意ください。

また、太陽光発電を考える際には金銭面だけに目が行きがちですが、太陽光発電の大きなメリットのひとつは災害時の備えとして役立つということ。発電できる日中であれば、停電になったときも普段と変わらない暮らしを送ることができます。

そのほか、設置する屋根の向きや屋根の大きさなど、太陽光発電システムの導入を検討する際に注意すべき点については以前の記事でご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね!(https://takahashi-ks.com/blog/15529