設計士が語る
つながる空間、ほどよい距離感
施工事例
みなさま、こんにちは。
住み香の羽土です (^o^)/
今回ご紹介するのは、先日完成見学会を行った郡上市白鳥町の B様邸です。

B様は、年配のご夫婦と30代のお子様の3人暮らし。
ご自宅の一部を解体し、同じ場所に建て替えをさせていただきました。
既存の敷地ということでサイズ感や方角など制約がありましたが、それらの条件をうまく活用しながらご家族の理想を叶えていく設計となりました。
B様邸の設計で特にこだわったのは、リビングに入った瞬間に目に飛び込む景色。
郡上らしい美しい景色を楽しみながら暮らしていただけるよう、“視線の抜け”を意識しながら窓の配置や間取りを検討しました。
完成見学会に来られた方からも、一番感動のお声が多かった部分です^^

LDKは、縦長に抜ける“抜け感”がポイントです。
リビングの奥にキッチン、ダイニングが続く“奥行き感”を演出することで、限られた面積でも伸びやかで広々とした空間を実現しています。
リビング左手には畳コーナーを配置。広さは3帖というコンパクトな設計です。
和室に広さを求める方も多い中、B様は「4帖半もいらない」とのこと。
家づくりの際には、そんな柔軟性が家全体の使い勝手や予算に良い影響をもたらしてくれるかと思います。

これまで通りソファを置かず、クッションや座布団を使って床座で生活されるというB様のお話から、ときには畳でゴロンとくつろぎながらテレビを見られるよう、畳コーナーをリビングに隣接させました。
3枚扉で閉め切ることもでき、来客時には仏壇も隠せる機能的な空間です。

キッチンに立った時に窓からの景色とリビングの両方が見渡せることも、今回のプランでこだわったポイントです。
またB様邸は、リビング、キッチン、ダイニングの配置が特徴的。
もともとのお住まいでは食事の場所と居間が完全に分かれていて、今後もそうしたいというお話でしたが、面積的なことや冷暖房効率を考慮して今回の間取りを提案しました。
完全に分離させるのではなく、1本の廊下のような空間でリビングとキッチン・ダイニングをゆるやかに繋いでいます。

キッチン前の窓の下には、木のベンチとカウンターを造作。
ベンチは、ご来場者のみなさまからも特に好評でした。
お友だちとの井戸端会議も多いとのことで、お友だちがリビングでくつろぎ、ご家族はベンチに座って会話を楽しむ。そんな中間領域として機能しています。
ベンチの端をあえてカットしたデザインは、間口を広くするとともに、リビングと水回りをやわらかくつなげるための工夫です。

カウンターはパソコン作業のスペースや固定電話、Wi-Fiルーターなどの収納として快適に使っていただけるよう、棚の高さやコンセントの高さもしっかり計画しました。

LDKの外には、屋根付きの大きなウッドデッキを設置。
ウッドデッキの屋根には強い直射日光を抑える役割もあります。
大きな窓を設けることで明るく開放的なLDKを叶えつつ、熱すぎる夏の太陽の光はカット。逆に冬はしっかりと日差しが入る設計です。
窓際のベンチに腰かけても暑すぎることなく、明るくくつろげる空間を実現しました。

靴をたくさんお持ちのB様。
玄関収納もすべて造作しました。
生花をされる奥様のために、お花を飾るスペースも確保。
普段履きやスリッパなどは取り出しやすいオープン棚に、それ以外の靴は扉で隠せる機能的な収納が完成しました。

キッチンの奥にはパントリー、その先の洗面脱衣室では洗濯物も干せるようになっています。
普段は邪魔にならないよう、物干しは上げ下げできるタイプを採用。
まっすぐ進むとウォークインクローゼットがあり、乾いた洗濯物をすぐに収納できます。
クローゼットを抜けると寝室です。朝はクローゼットを通って洗面へ行けたり、リビング側にも出られたり、ぐるぐる回れる便利な動線を実現しました。

お子様の部屋は2階に。もともと14畳程度の広い個室を使っておられたため、今回も同様に広くとってあります。
将来的には、キッチンを設置してLDKとしても使える想定です。
現在、物置などとして使われているもう一つの個室は、お子様ご夫婦の寝室としても活用できます。
7月初旬に実施した完成見学会でしたが、冷房もしっかり効いて、来場者のみなさまから「とても快適!」というお声もいただきました。
住み香の家の性能を体感いただけて大変うれしく思っています。
▽住み香の家の性能についてはこちら
https://takahashi-ks.com/quality
制約がある中での建て替えでしたが、ご家族の暮らし方に寄り添った理想の住まいが完成しました。
★その他の施工事例はこちら→https://takahashi-ks.com/works